肺炎球菌ワクチン(プレベナー)が新しくなりました。
これまでの7種類の肺炎球菌のほかに6種類が追加されて、13種類の肺炎球菌が含まれています。より多くの肺炎球菌による感染症を予防できるようになるわけです(肺炎球菌には93種類があります)。すでに4回の接種を終えているお子さんは、任意接種(自費)扱いとなりますが、接種のメリットはあります。5歳までのお子さんで、4回目のワクチンから60日以上あいている方に、接種をお勧めします。
4回終わっているお子さんの追加接種(補助的追加接種)は、1回だけです。
http://www.know-vpd.jp/vc/vc_nw_haienkyukin.htm
http://haienkyukin.jp/hojotekitsuika/index.html
インフルエンザの流行期が近づいて来ました。インフルエンザワクチンは10月から11月に1回目を、それから1~4週後に2回目を受けてください(13歳以上は1回)。
「予防接種をすればインフルエンザにはかからない」? はしかなどの予防接種とちがって、インフルエンザの予防接種の効果はそれほどよくありません。 インフルエンザの予防接種を受けてもかかってしまう場合があることをご理解のうえ、受けてください。
「予防接種をすれば『かぜ』をひかない」? インフルエンザと「かぜ」とは別の病気ですから、インフルエンザ以外の「かぜ」には効果がありません。
予防接種を受けたあとの注意 ・いつもどおりの生活でOKです。入浴はさしつかえありません。 ・ときに注射部位が赤く腫れたりすることがありますが、2~3日で治りますので、心配ありません。
ほかの予防接種は1週間たてば受けられます。
今、おとな(20〜40代の男性)を中心に風疹が流行しています。この年齢の20%近くの方は、免疫を持っていないためです。おとなが罹るととてもしんどくて大変というだけでなく、妊娠中の女性が、風疹にかかってしまうと胎児も一緒に感染してしまいます。赤ちゃんに難聴や心疾患、白内障や緑内障などの障害が起こることがあり、先天性風疹症候群と呼ばれます。妊婦さんはワクチンを受けることはできませんが、妊娠前のカップルや、ワクチン接種歴のない男性、風疹にかかったことがはっきりしていない方、1歳を過ぎてまたMRワクチンを受けていないお子さんは、ぜひとも予防接種を受けて下さい。
風疹ワクチンの需要が増えて、手に入りにくくなっていますが、麻しん風疹混合ワクチン(MRワクチン)を受けていただければ麻疹の予防もできて一石二鳥です。当院で成人の方も接種していただけます。お問い合わせ下さい。
風疹について http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/index.html
和歌山市感染症情報センター http://www.kansen-wakayama.jp/24data/041.html
ロタウイルスやノロウイルス、アデノウイルスなどによる感染症です。突然の嘔吐に、続く水のような下痢が主な症状です。発熱することもあります。発熱や嘔吐は1~2日で治まり、下痢は1週間くらいでよくなりますが、ロタウイルスは、重い脱水症、低血糖になりやすいです。
治療
家庭での水分補給が大切です。吐き続けるときや脱水が強いときは、点滴や入院が必要になります。
水分と塩分を十分に補いましょう。
水分だけでなく塩分の補給も大切です。下痢で失われた水分と塩分をおぎなう必要があるのです。
ポカリスエットや果汁、コーラなどは塩分が少なく適していません。
オーエスワン、アクアライトORSなどをお使い下さい。
家庭での治療
①吐き気の強い間:無理に飲ませなくてよいです。
②まずは水分から:吐き気がおちついてきたら水分を少しずつ飲ませてください。
③食べ物:お粥(うどんより紹介のよいお粥がおすすめです)、お茶で柔らかくしたおかき。
こんなときは早めに診察を
①病院から戻ってからも、吐き続けるとき
②元気がなく、顔色がわるいとき
③唇が乾いて、おしっこが少ないとき
次に受診するまでに
家庭で飲んだ水分の量、下痢や吐いた回数などをメモしておいてください。